【d!】俺のおよめさん (ページ5)

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2話ページ5

レイside

〜教室〜

『……ここか』

俺の配属されたクラスには"A級"という文字が掲げられていた

まぁ、筆記試験も実技試験も満点だったし当然か

この『マギア魔法学園』には入学試験の結果によってクラスが決められる。実力があれば上の階級に配属されるし、なければ落ちこぼれのクラスに
階級は上からA級、B級、C級、D級である
勿論、A級で学園を卒業すればそれなりの名誉と権利が与えられる
だから金の力を使って上のクラスに入ろうとする者もいるらしいが、階級に見合う実力がないと判断されればクラスを落とされることがある為、あまり長持ちはしない

つまり実力主義の学園なのだ

教室に入れば、有名なご令嬢やご子息ばかり
この無駄にプライドが高い空間は疲れるな

俺は後ろの窓際の席に腰を下ろした

『ふぅ……』

しばらく空の風景を眺めていれば、コソコソと話し声が聞こえる

md｢あの方誰かしら…｣
md｢この辺ではあまり見かけないわね…｣

と、こんな具合にだ
俺を知らないのは当然のことだろう

俺は初めて外で顔を出したんだから
今まで屋敷でずっと稽古していたし、リーベ家としての社交界等の、人前で行動する時は必ず仮面をつけていた。俺が仮面をしないで外に出たことは1度だけ
"彼女"しか俺の顔を知らない

??｢あの……｣

『ｯ…』

肩をトンと叩かれ、意識がハッとする

??｢そろそろ入学式ですよ｣
『あ、あぁ……すまない』

いつの間にか教室には俺だけになっていた

もうそんな時間か
俺としたことが少々考えすぎていたようだな

『ありがとうございます
"ショッピ"様』

syp｢そんな畏まらなくても……同じクラスなんですし、ショッピでいいですよ｣

??｢ショッピ〜！そろそろ時間やでー！｣

扉のすぐ側でsyp様を呼ぶ方がいた

あれは

syp｢分かってるで"チーノ"｣

『"チーノ"様で御座いますね。大切なご友人との時間を奪ってしまい申し訳ないです』

俺は頭を少し下げる

ci｢うお、そんな気にせんでも…｣

『では、俺は失礼します』

時間も時間な為、急ぎで教室を出た

syp様にci様か
数年前から名を広めている、この辺ではかなり有名な方々だ
情報を集めるにはある程度の人脈は必要だろうし
友好関係も持っていて損は無いか
あの二人は生徒会員と仲が良いようだし、恐らく生徒会になるだろう
俺が生徒会に入れなくてもある程度情報は集まるな

『一先ず、か…』

俺は入学式会場へ向かう足を早めた