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あれから数日経ったある日。
グルッペンからも、Aがここにいる許可をもらったため、今は基地の案内をしている。
他愛もない話をしていると、ゾムが話しかけてきた。
zm「おっ、シッマとAやん」
『あ、ゾムさん！こんにちは』
zm「ちょうどええとこに来た！シッマ、手合わせしようぜ！」
kn「今案内しとってん」
zm「だからやで！やっぱり訓練場の見学もしたほうがええし、Aもシッマのかっこええとこ見たいやろ！」
『え！！見たいです！！』
Aの目が一瞬でキラキラと光る。
そしてその視線がゾムから俺に向けられた時、心臓がドクッと大きくはねた。
kn「…分かった分かった、一回だけな？」
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ゾムとの手合わせはもちろん負けてしまったが、それでもAが見ているお陰かいつもよりも立ち回りがよくできた気がする。
幹部2人の手合わせなのでちらほらと一般兵も歓声をあげる中、ひとつの強い視線と交わる。
そちらへ向かうと、ぽつりと言葉が聞こえてくる
『…すごい……』
消え入るような小さい声だったけれど。その言葉だけで身体がふわっとするような感覚に陥る。
kn「負けたけどな」
『勝ち負け関係ない！！すごかった！！本当にシッマなの…！？』
kn「…お前が知ってるシッマで間違いないで？」
そう言って、ゾムがまだ一般兵に囲まれている間に彼女の手を引いて訓練場を後にする。
『あ、ちょ、しっま？』
kn「来てほしいとこがあんねん」
そう言って連れ出した場所は、基地の裏側にある裏庭。
ここならゆっくり話せると思ったから。
『…わっ……綺麗……』
そこは綺麗な花が沢山咲いている幻想的な空間。
少し離れた場所にあるから俺はあまり来たことはないけれど、
"俺ここの花を眺めるのが好きなんよ"といつか大先生が柄にもないことを言っていたのを思い出してここにAを連れてきた。
kn「こうゆうところ、好きやったやろ」
『…ほんとシッマは私のことなんでも知ってるね』
kn「…知らないことばっかや。だってお前、自分のこと話そうとせえへんかったし」
『…そうだね。あいつらに口止めされてたからさ。＿＿でも、もう話せるよ』
kn「そうか、あの頃から＿＿」
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作者名：えむいー | 作成日時：2024年2月16日 11時
