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『あ、あのね、私、ここに来た時ちょっと寂しかったの』
kn「寂しかった？」
『う、うん。だっ、て、』
そう一瞬言葉を詰まらせる。次の言葉を待っていると
『…鬱陶しいとか思うかもしれないけど、さ。
私にはもう何も残ってなくて、シッマしかいないの。でもさ、シッマは沢山の人に囲まれてて幸せそうで、なんか、嫉妬しちゃった。』
kn「…え、」
『私のいちばんはシッマで、シッマのいちばんも私がいい。こんなこと思う私って、ずるいかな？
＿＿ううん、違う、そんなこと言いたいんじゃない』
＿シッマのいちばんは私がいい＿？
…それって、
『シッマが、好きなの。ずっと、ずっと。
もう会えないと思ってたシッマとまた会えたから、これからもずっと一緒にいたいの。私の気持ちに答えてくれなくていいから、そばに、いたい、っ、』
Aが俺を＿＿。なんだ、Aも同じやったんか。
途中から涙が溢れてしまったAを、ぎゅっと抱きしめる。
強く抱きしめたら壊れてしまいそうやから、優しく、優しく。
『…し、ま』
kn「…俺もや。Aがおらんくなったときに気付かされたんや。お前が隣にいることが当たり前やなかったんやなって。
＿＿もう一生、俺から離れんで」
『っ、うん、！』
少しずつAから離れ、顔を見る。
そして、そっと触れるように唇を重ねる。
ああほんまに、幸せもんや
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作者名：えむいー | 作成日時：2024年2月16日 11時
